なぜ私だけ歯周病になるの?


歯周病の進行:悪化する人と抑制できる人の違い

歯肉の炎症や出血から始まり、歯を支えている顎骨が徐々に溶け、最終的には大切な歯を失ってしまう恐ろしい病気「歯周病」。この疾患の直接的な原因は歯周病菌ですが、実はその進行や悪化の速度を左右する要因の多くは、患者様の日々の生活習慣や全身の健康状態にあることが分かっています。ここでは、歯周病の進行を加速させる可能性のある習慣や状態をご紹介します。もしこれらに該当する方がいらっしゃいましたら、特に注意が必要です。
歯周病の進行を左右するのは、あなたの生活習慣!
★「タバコがやめられない…」
ニコチンの作用により毛細血管が収縮し、歯肉の血行が悪くなることで歯周病が悪化します。また、喫煙は免疫機能も低下させるため、感染への抵抗力も弱まってしまいます。
★「仕事や人間関係で悩んでいる…」
精神的なストレスは自律神経のバランスを崩し、免疫力も低下させます。これにより、体全体の抵抗力が落ち、歯周病菌の増殖を抑えきれなくなる可能性が高まります。
★「今、妊娠中なんです」
妊娠中や更年期は女性ホルモンの変化が激しく、歯周病の症状が急激に悪化することがあります。この時期は特に注意が必要で、定期的に歯科医院でプロフェッショナルクリーニングを受けることをお勧めします。
★「食いしばり・歯ぎしりのクセがある」
歯に極端に大きな力がかかると、歯周組織にダメージを与え、歯がグラグラしてきます。既に歯周病のある方は、さらに症状が悪化する可能性があります。このような習慣がある方は、マウスピースを使用して歯を保護する方法もあります。
★「ついつい歯磨きをサボりがち…」
口腔内が不衛生な状態では歯周病菌が急速に増殖します。歯ブラシによる毎日のケアはもちろん、フロスや歯間ブラシも使用して、歯と歯の間も清潔に保つことが重要です。
★「気がつくと口で息をしている」
口呼吸では口腔内が乾燥しやすく、殺菌作用があり汚れを洗い流してくれる唾液の分泌も不十分になります。これにより、歯周病菌が増殖しやすい環境が作られてしまいます。
★「糖尿病や肥満がある」
これらの全身疾患は免疫機能に影響を与え、歯周病の進行を加速させる可能性があります。血糖値のコントロールや適切な体重管理も、歯周病対策の一環として重要です。
あなたの生活習慣は大丈夫でしたか?ここで挙げた項目の中で、自分に当てはまるものがあれば、できるところから少しずつ改善していくことが大切です。生活習慣の見直しによって、歯周病悪化のリスクを大幅に減らすことができます。
また、定期的な歯科検診も歯周病の早期発見・早期治療に不可欠です。少しでも気になる症状がある場合は、迷わず歯科医院を受診しましょう。専門家のアドバイスを受けながら、健康的な口腔環境を維持していくことが、歯周病予防の最善の方法です。